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オーストラリアの初等・中等教育(小学校から高校)は12年制ですが、州によって微妙に異なるシステムを持っています。子供達は5・6歳から学校に通い始め、15歳まで義務教育を受けます。その後は本人の選択となり、社会に出て働く者もいます。義務教育期間、最初の6・7年は、プライマリースクールと呼ばれる初等学校で一般的な初等教育が施されます。 |
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インターナショナル・グラマー校(NSW州) © Australian Education International |
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この期間は特に、言語や読み書きの能力及び基礎的な計算能力の発達、道徳教育、社会に関する知識の修得、健康や体力の養成、創造力を伸ばすための活動といったことに重点が置かれています。
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12歳ぐらいになり初等教育を終えた子供達は、セカンダリースクール(ハイスクール)へ進み5・6年の中等教育を受けます。一般に中等学校では公立・私立とも総合的な教育が行なわれ、男女共学が主であるが、男子校・女子校もたまに見られます。学校教育最後の2年間は大体において義務教育の期間ではありませんが、子供達の75%以上はそのまま残って2年間の教育を受けます。そして、18歳位で高等学校の最終学年を終えた後は、専門学校や大学に進学する者もいますし、また、社会に出て行く者もいます。
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©オーストラリア政府教育情報センター
オーストラリア政府教育情報センターのホームページ
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オーストラリアの教育水準は上がっており、現在、OECD(経済開発協力機構)加盟国の中でも上位にあります。20年ほど前までは国民のほとんどが義務教育最終学年の10年生を終えると学校を去っていましたが、今ではその4分の3が12年生まで勉強を続けます。2001年5月の調査によると、15−19歳のオーストラリア人のうち、中等教育機関(高校)に在籍する者が51%、大学や専門学校に進学した者が26%で、合計77%が何らかの形で教育機関に身を置いていることが分かります。また、19歳までにはほとんどの若者が中等教育機関(高校)を卒業しています。20−24歳の年齢層のオーストラリア人の3分の1以上が、フルタイム、或いはパートタイムで高等教育機関に在籍しています。
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教育機関への在籍率(2001年5月) |
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年齢層 |
15−19歳(%) |
20−24歳(%) |
25−64歳(%) |
中等教育機関(高校)に在籍 |
51.4 |
0.3 |
0.1 |
高等教育機関に在籍 フルタイム パートタイム 合計 |
18.5 7.5 26.0 |
22.5 12.0 34.5 |
1.8 6.1 7.9 |
在籍率 |
77.4 |
34.8 |
7.9 |
非在籍率 |
22.6 |
65.2 |
92.1 |
総計 |
100.0 |
100.0 |
100.0 |
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出典:オーストラリア連邦統計局資料「オーストラリア2003年年鑑/328頁」、AGPS, Canberra
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2001年8月の時点では、全国で9596校の学校(初等及び中等)があり、うち、6942 校(72%) が公立、2654校 (28%) は私立です。ほとんどの学校がひとクラスの生徒数を25人から30人までとし、在籍者数は400人から1200人の間が一般的です。2001年8月の時点では全国で約330万人が初等及び中等教育機関に(フルタイムで)在籍していますが、その69%が公立校で31%が私立校となっています。また、教員数(常勤及び非常勤)は両機関合わせると約25万人近くにのぼります。
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初等及び中等教育機関在籍生徒数(2001年8月) |
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公立学校(単位:千人) |
私立学校(単位:千人) |
合計(単位:千人) |
初等教育機関 |
1,384.6 |
527.8 |
1,912.4 |
中等教育機関 |
863.6 |
492.1 |
1,355.7 |
合計 |
2,248.2 |
1,019.9 |
3,268.1 |
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出典:オーストラリア連邦統計局資料「オーストラリア2003年年鑑/306頁」、AGPS, Canberra
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2001年の時点では、オーストラリアには42校の大学があり、全国で約72.64万人の学生が在籍していました。教科課程の分野は何百種類にも及び、それぞれ履修には科目によって3年から6年が必要とされます。以下が主な教科です。
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・法律 ・科学 ・医学 ・外国語 ・経営管理 ・社会科学 ・芸術 ・人文科学 |
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クィーンズランド大学のキャンパス © Australian Education International |
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オーストラリアの大学では勉強とともに、スポーツや趣味などの活動にもいろいろ取り組めるようになっています。こういった活動は学生がゆとりの時間を持ち、交友関係を広げる上で欠かすことのできないものと見なされ、レクリエーション施設の供給など便宜が図られています。
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1980年代の中頃、オーストラリアの教育及び訓練機関は留学生を受け入れるべく、海外へ向けてその門戸を開きました。2000年のオーストラリアにおける総留学生数(オーストラリアの大学の海外キャンパスに在籍する学生も含む)は約19万人です。アジア太平洋地域からの学生で全体の約90%が占められています。 |
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パースの語学学校で勉強する世界中からの留学生 / © Perth on web |
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受け入れ先をみると、約19万人中、10万7622人が大学などの高等教育機関(オーストラリアの大学の海外キャンパスに在籍する学生も含む)、3万759人が職業訓練校、1万3129人が学校教育機関に、3万6767人が英語学習コースとなっています。
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職業訓練専門学校では特定の職務技能を養成し、その数は他の職業訓練施設等を合わせると1000校以上に及びます。これらの機関では各課程修了までに、教科内容によって1年から5年が必要とされ、科目には以下の様なものが含まれます。
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・金属細工 ・原動機力学 ・児童保育 ・地域奉仕活動 ・理髪
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こういった科目は学生が研修生・見習いとして実際に働きながら、パートタイムで受講する場合が多くなっています。一般的に専門学校進学の際、中等教育修了認定試験における高得点はそれほど必要とされていません。
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