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3.アウトバック(遠隔地)の生活と教育
  この国は、地域間が大きくへだたっている所が多く、町や小さな地方居住地に限らず、人口が集中し経済の拠点となっている地域でも「遠隔地」として認識されることがあります。長距離トラックやバス用幹線道路として世界最長の陸路もあります。
州を結ぶ高速道路
州を結ぶ高速道路 / © Department of Transport and Regional Services
 
  さらに遠隔の地域になると、多くの場合は小型機が長距離交通手段のかなめとして利用されています。取り分け、僻地(へきち)に住む人々へのサービスとして画期的な方法とされているのがフライングドクターです。これは医師や看護士が遠く離れた農場や居住地へ空路往診する特殊医療業務で、緊急の無線連絡によって治療に向かったり、また定期的な健康診断もほどこしています。
 
  オーストラリアの内陸部に住む子供達は、地方都市に隣接してはいるものの、多くは地域社会の公共施設からは遠く離れた農場の中で育ちます。こうした場合、彼らは長い時間をかけてバスで通学しますが、放課後や週末に行なわれるスポーツや他の余暇活動に参加することは難しくなります。
フライングドクター
フライングドクター
© Royal Flying Doctor Service of Australia
 
遠隔地居住者向け通信教育
  オーストラリアは広大な国土を有するため、人口の点在する地域での教育に関していくつかの対応策が編み出されてきました。これは在宅学習を基本とした、いわゆる通信教育が中心となっており、具体的には、教育機関から郵送されて来る教材をもとに親が指導を行なう方法が挙げられます。また内陸部の僻地に住む子供達には無線通信による授業が行なわれ、画期的な制度としてよく知られています。
 
  オーストラリアの通信教育の歴史は長く、1916年、ニューサウスウェールズ州通信教育学校ができたのが始まりでした。当時は、州ごとの授業内容をつめた封筒が奨学生に送られ、生徒は、これを使って家で勉強して、たまにシドニーの学校を訪問するという内容でした。その後、この通信教育を補足する目的で、遠隔地に住む生徒はラジオによるスクール・オブ・ザ・エア(School of the Air)を通じて勉強するようになりました。
 
  スクール・オブ・ザ・エアは、遠隔地に住む家庭の子供たちに教育を提供する目的で、1951年にオーストラリア中部のアリス・スプリングスで創立され、その後数年内に、その他の州や地方でも設置されました。当時の授業は、フライング・ドクター・サービスのラジオ通信網を使って放送されていました。
 
  その後、スクール・オブ・ザ・エアを通じて勉強する生徒は、交信用無線ラジオを使って、地方本部にいる教師や、別の遠隔地にいるその他の生徒と連絡を取り合い、同時に書簡による通信教育も受けるようなりました。ラジオによる授業に加え、生徒はスポーツや文化行事に参加したり、学習上の指導を受けるために教師を訪問したりするだけでなく、教師からの家庭訪問を受けたりもします。今日では、遠隔地に住む何千人もの生徒が、このような遠隔地教育を受けています。
 
  さらに、現在ではこの他にもインターネットや衛星を利用する新しい情報通信手段が遠隔地に住む子供達への教育に役立っています。
 
スクール・オブ・ザ・エア(ラジオ・ステーション) スクール・オブ・ザ・エア(コンピューターと女の子)
無線を利用しての学習
© The Alice Springs School of the Air
遠隔地に住む子供達の環境
© The Alice Springs School of the Air
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