日記
2010
フィオナ・リー
2010年8月29日
浦田芸能祭
今日、オーストラリア・ハウスの住人達は、高沢久恵さんに誘われて、昔から開催されている浦田地区芸能祭という浦田地区の秋祭りに参加した。
お祭りは浦田小学校の体育館で開催され、地元の多くの人の参加があった。始めに飯塚さんが私達を皆さんに紹介し、オーストラリア側も日本語で自己紹介をした(私達ももう何度もやっているので、随分自己紹介がうまくなってきている!)。
従来、このお祭りは、高齢者、お母さん達、幼稚園児、中学生、そして若い男女など、様々な地元の人達の芸を見せる場となってきた。今日は、女性たちが琴、カラオケ、民謡や舞踊、日本の太鼓などを披露した。しかし、私が一日の中で最も気に入ったのは男の人が輝くスコップをギターのように弾き語る「スコップ三味線」(文字通り、スコップを日本の伝統的なギターにしたもの)と言わざるを得ない。
オーストラリア・ハウスのオーストラリア人は1887年にバンジョー・パターソンによって作られた「ウォルツィング・マチルダ」というオーストラリアの伝統的なブッシュ・バラードを歌った。また子供たちがよく踊る「ヒール・トー」ポルカというシンプルな大衆のフォークダンスを披露した。
午後5時に開発さんがBankART 1929(越後妻有トリエンナーレの作品番号201番)に連れて行ってくれた。そこは開発さんを含む50人以上の作家の作品を展示しており、アーティスト・イン・レジデンスにもなっている。そこで江戸時代の朝鮮通信使のルートを辿って旅をしてきた韓国からのアーティストに会い、彼らのキャラバンの様子を映したスライドショーを見た。異なる文化と3つの言葉を使いながらそれぞれの中間地点とも言える場所で、ご飯を一緒に食べたのは素晴らしい経験だった。
ネリダ・アクランド
2010年8月26日
夏祭り
今朝、浦田にある介護老人保健施設、希望の里松涛園を訪問した。院長の宇野先生にお会いし、何人かの入居者とお話しした。その後、松代のお蕎麦屋さんへ出かけた。美味しい手打ちそばと天ぷらの盛り合わせを堪能した。
午後にはワークショップの打ち合わせをした。北村さんがワークショップで子供たちが制作するための追加の材料を持ってきてくれた。
夕方には夏祭りのために十日町に向かった。小嶋さん夫婦にレストランでお会いし、晩御飯に招待された。たまたま、私達のオーストラリア人の友人で十日町で英語を教えているピーター・カーネルの誕生日だったので、彼も参加した。私達は彼のために「ハッピー・バースデー」を歌い、プレゼントをあげた。夕食後、外に出て、花火やお祭りを楽しんだ。食べ物やゲームの屋台が多く出ていた。その後、お寺のある山の上まで歩いて登った。そこから、お祭りで明かりがついている町中が見下ろせる。小嶋さんに会えて嬉しかったし、彼の親切を忘れることはないだろう。
千ヶ崎慶一
2010年8月25日
作品紹介
今回は私の展示作品を紹介したいと思います。私は、オーストラリア・ハウスの一室を暗室にして展示しています。壁にアニメーションを投影し、部屋の中央にオーストラリア・ハウスに元々あった家具を使ったインスタレーションを展示しています。
作品の内容は浦田地区とオーストラリア・ハウスに流れる時間や歴史を表現したものになっています。浦田で見た美しい風景や物、聞いた音などを作品に取り入れ、ゆったりとした時間の流れを描きました。それに加えて過疎問題や今ここにアートが存在する意味を考えさせる作品になっていると思います。
アニメーションの冒頭と結尾の場面は同じ様な映像を使っていますが、何かを変えています。そこにも着目して観て頂ければ嬉しいです。
フィオナ・リー
2010年8月24日
数々のお招き
今日、多くの訪問者があり、彼らから色々な場所での活動へのお招きを受けたので、オーストラリア・ハウスの住人は、次週、越後妻有地方の様々な地域と関わることになる。
今朝早く、飯塚さんに呼ばれて地元の十日町新聞の島田実氏が私達と会って下さり、また展覧会を見て頂いた。彼は記事のために紗恵子とひとみをインタビューし、写真を撮っていた。
その後、地元の協議会の方がオーストラリア・ハウスに来て、作品を視察していった。彼がコメントを下さったことが、とてもありがたかった。
オーストラリア・ハウスにとても近いところにある浦田の介護老人保健施設、希望の里松涛園の所長の方がいらした。そして彼からも私達の作品や異なる文化について入居者と話すために訪問して欲しいとの招待を受けた。木曜日に伺って色々な経験や話を分かち合えるのを楽しみにしている。
慶一さんと則代さんが少し時間をかけて川西地区の20作品を見に行った。大地の祭りや越後妻有トリエンナーレの他の作品を見ることは非常に大切なことだ。国際的な現代アートを体験することが、作家にとり、特にアーティスト同士の対話やこれらの芸術祭のテーマである場所の環境を知ることに繋がるからだ。
夕方、8月29日(日)に浦田の秋のお祭りで披露することになっている歌を練習した。この第24回「浦田芸能祭」ではたくさんの日本の歌、踊り、太鼓が登場するようだ。主催者からオーストラリア・ハウスのメンバーは、オーストラリアの歌や踊りを紹介するように頼まれている。
千ヶ崎慶一
2010年8月24日
今日観てきた作品
今日は、川西エリアで鑑賞可能な全20作品をみてきた。とても素晴らしい作品がある地域だった。皆でどの作品が良かったか、なぜそう思うかなどを少し話せた。
夕飯は、天ぷらだった。とても美味しかった。
マンディ・フランシス
2010年8月23日
展覧会の開幕
やった! 展覧会が今日開幕した。午前中は、全員がオーストラリア・ハウスがきちんときれいになっていて作品を公開できるように走り回った。そしてそう、みんな結果には満足している。何人かは徹夜をしなくてはならなかったけれど、その努力は報われ、展覧会は素晴らしいものとなった。そして人々が来て、写真を撮り始めた。私はちょっと隠れて鑑賞者達が自分の作品をカメラに収めてくれることを祈った(おそらく私達みんながそうしたと思うし、それは当然だ。)。時間が経つにつれ、どの作品も同じように人々の関心を呼んでいるようだ。私の作品を写真に撮っている人もいて、それは本当に、何とも言えない喜びだ。嬉しい!
午後にオープニング・パーティーが開催された。大地の祭りのボランティアの人や他のアーティストが来て喜びを分かち合った。バーベキューをして、オーストラリア・スタイルのハンバーガー(パイナップル入り)を作った。皆がいなくなった後、全員が、25日の集落のパーティーで披露する出し物のために、ワルツィング・マチルダと日本の民謡の練習をし、それはすぐにユーチューブで日本とオーストラリアで人気のある曲を一緒に楽しむことに発展した。終いに、ひとみ、のりお、慶一と私は、Black Eyed Peasの「Tonight's gonna be a good night」を暗闇で踊ることとなった。
でもちょっと待って、それでは終わらないのだ。一日の仕上げに、ひとみ、紗恵子と私は温泉に行って、疲れた頭と体を癒した。あー。。。
千ヶ崎慶一
2010年8月23日
今日観てきた作品
今日、買い物のついでに農舞台の作品群を観た。このエリアには作品が集中しているので、沢山の作品を見る事が出来た。写真は、ハーマン・マイヤー・ノイシュタットさんの作品と、國安 孝昌さんの作品。
千ヶ崎慶一
2010年8月22日
搬入
今日、搬入をした。照明が設置され素晴らしい空間が出来上がった。明日からの展示が楽しみだ。
午前中に野田先生がいらした。明日まで指導してくださるそうだ。
福井ひとみ
2010年8月21日
残り2日
オープニングまで残り2日となりました。
私たちは近くの温泉に行く以外はオーストラリア・ハウスにひきこもり、制作に没頭しています。昨日は明け方まで集中して作業し、そのご褒美に作業場の窓から美しい日の出を見ることができました。
午後1時過ぎに、地域の方々が訪ねて来てくださいました。スイカとクッキーの差し入れを頂き、和やかなひと時に癒され、元気をもらいました。
明日は最後の制作日です。どんな展示になるのかとても楽しみです!
ネリダ・アクランド
2010年8月20日
ラストスパート
展覧会の開幕まであと3日となり、オーストラリア・ハウスの緊張感が高まる一方、私達の気分は高揚している。私は、かごの作品を仕上げるべく、一日中静かに下を向いて作業を行った。米用の縄は100メートルあって、それを全部使おうとは思っていなかったのだけれども、気付いたら使い切ろうと心に決めていた。作業は大変で手も痛くなる。縄はかゆみを起こし、皮膚もひどく擦り剥けてくる。
制作に必要な体の動きが私の作品の解釈に重要な役割を果たすことになってきている。「身体のかご」について、私の体の位置が、生成するかごの形に直接的に関係していることに、気付かされた。
夜に飯塚さんがやってきて、ハンバーガーのバーベキューをした。作業場での仕事から離れてほっとする嬉しい時間となった。誰しもがオープニングのために絶えず仕事をしてきたのだ。
毎日誰かの訪問を受ける。プロジェクトにたくさんの方が関心を持っていて、浦田やそれ以外の地区の人々と会い、交流ができて嬉しい気持ちで一杯だ。
フィオナ・リー
2010年8月18日
とんぼの日
オーストラリア・ハウスでのJAAMプロジェクト展初日まで後4日となり、ぞれぞれの作業が急ピッチで進められている。どの部屋にも作品が出現し始め、完成した展覧会の様子も容易に想像できるまでになってきている。
午前中にネリダ、アンとまつだい農舞台に行き、越後妻有トリエンナーレのカタログをたくさん購入した。と、その時、巨大なとんぼを見た。そのサイズはオーストラリアで見るより格段に大きかった。それから十日町に追加の道具類、材料と照明器具を急いで買いに行った。
そしてはやる思いで帰宅し、早速購入した物を活用し始めた。
午後には北川さんがオーストラリア・ハウスを訪れるという嬉しい出来事もあった。
マンディ・フランシス
2010年8月17日
あと5日
今日一日、私達は、考えのまとめ、作品の制作、展示の配置の決定、梁の上の空間の掃除に、一生懸命取り組んだ。ひとみが作り、壁にかけた小さな迷信的な生き物達のお陰で、フィオナのレンガ造りには絶好の日和となった。
地元の最も心強いサポーターの飯塚さんが、私が彫刻を作るために使用している赤白の縞の木板がどこから来たかを教えてくれた。それらは、道路を作る際にその端の部分が入っていた入れ物であったそうだ。つまり、私は浦田のインフラを作るのに役立った素材を再利用しているということになり、私はこれをとてもうれしく思った。わーい!(飯塚さん、ありがとうございます)
今晩、沙織さんが、私達が浦田の集会所で越後妻有の芸術祭に関わっている全てのボランティアの人に会えるように手配してくれている。そこで自分達の作品の途中経過を報告し、夕飯を食べることになっているのだ。
要は、私達はとにかく間に合うように作品を仕上げることに全精力を傾けている。あと5日しかないので、一分たりとも無駄にはできない。
ネリダ・アクランド
2010年8月15日
異文化体験
私たちは午前中にとても集中して働いている。それはその以外の時間帯は他の活動に奪われてしまいがちだからだ。
お昼に私たちは黎の家に行った。ここはイタリア料理も堪能できるインスタレーション作品だ。日本の抽象画家彦坂さんが東京都市大学とのコラボレーションによりレストランをテーマとした美しいインスタレーションを制作した。私たちはお米ロールパン、竹炭を使ったごまケーキと甘いトマトソースといった珍しいイタリアと日本のフュージョン料理を味見した。
お昼の後は十日町へ買い出しに行き、丁度飯塚さんのお宅に伺う時間に帰宅した。彼は和牛とサラダの素晴らしい大ご馳走を用意してくれ、私たちは一緒に食べたり、飲んだり、笑ったりしながら数時間を過ごした。夜が更けるにつれ、私達は歌い、お互いの文化のダンスを教え合いもした。そしてその晩は温泉に立ち寄ってからオーストラリア・ハウスに歩いて帰った。
下條 沙恵子
2010年8月13日
てるてる坊主
今日も雨が降ったり止んだりしているので、いつも庭で作業をしている皆も屋内で木材を切ったり金属を組み立てます。
太陽の日射しがないので、煉瓦の作品(地元の土を採取したもの)がなかなか乾かないと、フィオナも困っていました。
オーストラリアのからっとした気候と違い、日本のようにじめじめと湿気の多いところでは煉瓦作りは難しいのでしょう。
そして、マンディーとひとみは皆のために「てるてる坊主」を作ってオーストラリア・ハウスの軒先に吊しました。 (てるてる坊主は日本の風習の一つで、これを飾ると明日の天気が晴れになると伝えられています。)
次の日には、昨日まで降り続いた雨が嘘のようにとても良いお天気に恵まれました。
いよいよ明日から公開制作が始まります。
オーストラリア・ハウスで、皆さんのご訪問をお待ちしております。
フィオナ・リー
2010年8月12日
雨の日の作業
今日、オーストラリア・ハウスの私達住人は、暗くてどんよりとした朝を迎えた。高湿度で強烈な太陽が照る日々が続いた後は、気温が下がりしばらく雨が降っているのは、ほっとさせられる変化だ。今日の活動は屋内が中心となり、活発な作業が行われた。
ひとみは2つめの彫刻の土台作りの計画を練り始めた。1つの壁の大部分が紙で覆われ、そこにデザインをスケッチしていた。
同じ部屋で紗恵子がレジャーシート(オーストラリアでは「ターポリン」と呼ばれている)を使い、彼女のソフト・スカルプチャーの生物体の詳細部を静かに切り出している。
隣の部屋に腰を落ち着けた千ヶ崎君がトンネルのドローイングを30枚仕上げ、それらをアニメーション作品のためにスキャンしている。
ネリダは、吊るすつもりのテキスタイルを破りそしてひねる作業と、ロープを巻いたり縫い合わせたりして大きな巣を作る作業とを、代わる代わる行っている。
マンディーは今日、親切にも飯塚さんがくれた赤白の縞の木板を鋸で切り、やすりをかけた。これらは後で、屋根裏の空間を埋める鮮やかなインスタレーションとなる予定だ。
私自身は、雨によってレンガ造りは中止となったため、屋内で木と鉄の彫刻制作に取り掛かることにした。これらは屋内外に展示されることになる。
長い一日の作業が終わり、芝峠温泉に行った。そしてさっぱりきれいになったところで帰宅し、マンディー「さん」が作った美味しい夕飯を食べた。
千ヶ崎慶一
2010年8月10日
頼れる飯塚さん
今日、プロジェクターの設置作業を飯塚さんと一緒にした。飯塚さんが助けに来てくださり、吊り具も持ってきて下さった。そればかりか、設置もほとんど飯塚さんにして頂き申し訳ない程だった。仕事が建築関係の方なので、とても頼りがいがあった。
千ヶ崎慶一
2010年8月9日
制作開始
フィオナとネリダは午前中に飯塚さん・佐藤さんに木を頂いていた。二人はとても喜んでいて、「親切」という言葉を覚えていた。
今日から制作が本格的に始まったようだ。
野外ではフィオナが土でブロックを作り、ネリダは縄で大きなボールを作っている。福井はジグソーで板を切っていた。マンディーは割り箸に赤いペンキを塗って何かを作っていた。
室内では、下條がミシンでレジャーシートを縫っていて、私は描いた原画をスキャナでパソコンに取り込んでいた。
日本チームが昼食に作ったそうめんが大人気だった。
千ヶ崎慶一
2010年8月8日
制作環境整備
今日は制作道具を整理し、制作環境を整えた。
私の作品は映像作品なので、窓からの光を遮断して暗室を作り、スクリーンを設置する必要がある。それらをベニア板で作ろうと思っているので部屋を採寸してから、車で40分くらいのホームセンターへ買い出しに行った。この土地では車が重要なものである。ものすごく長いトンネルをたくさん通った。私は運転の途中で、車に関する作品の案を思いついた。
マンディーが夕食を作ってくれた。とてもおいしかった。とてもいい雰囲気だった。
オーストラリアでの皿洗いの仕方をネリダに教えてもらった。オーストラリアでは水が少ないので、節約するのが当たり前なのだそうだ。
上越日豪協会 近藤芳一
2010年8月7日
オーストラリアハウスパーティー
オーストラリアハウスパーティーが浦田克雪管理センターで開催されました。モードとクリスの送別会と日豪学生および教授の歓迎会でしたが、約25名の参加者が集い、農舞台レストランのおいしい料理をつまみながらの自己紹介•スピーチ•談笑となりました。
モードは、とても浦田の生活が気に入り、クリスも自作の詩を朗読し感謝の意を伝えていました。日豪大学生と先生方も、3週間余りですが浦田の生活を楽しんで欲しいです。
オーストラリアハウスパーティーとは別に、夕方7時からは学生交流メンバーの歓迎パーティーがありました。この会の最後で、JETプログラムで十日町に滞在中のピートが、私達日豪協会が8月15日に上越平和公園で開く「平和の集い」のことを話してくれ、この集いの意義を理解してくれた学生とAnne先生も当日参加してくれることになりました。
また、モードとクリスは8月3日に平和公園を訪問してくれていましたが、上越と浦田の二つの異なる場所での私たちの活動が、一つに繋がった気がし、大変嬉しく思います。モードとクリス、ピート、学生の皆さんが彼らの知らない自国の歴史の一部を学んでくれたら嬉しいし、私達がこのオーストラリア•ハウスプロジェクトに参加した意義もあったというものです。
クリス・タグウエル
2010年8月2日
ついに完成! 展覧会開催中
ついに制作完了。「ダブル・イメージ - 交じ合う二つの大地展」が始まりました。皆様是非、いらしてください。
上越日豪協会 矢頭治
2010年7月20日
第4&5回 フェルト・ワークショップ
6月19日、7月3日の2回はフェルト作りの基本を学ぶワークショップでした。3回目のワークショップからは,いよいよ作品作りです。7月10日と今回17日は子供のためのNotan (濃淡)フェルト作品です。
浦田小学校の元気な子供達約10人が参加しました。また農舞台関係者、十日町市や浦田地区の方たち、上越日豪協会から参加がありま した。
今回は途中までフェルトになった半フェルトを使いました。正方形の型紙とその形に相当する色つき半フェルトが用意されていました。型紙の一辺から線で自由な形を描き,同じ辺に線を戻します。これを4つの辺ごとに行い、その形を切り取ります。残った型紙に合わせて色付き半フェルトを切 り出します。型紙から切り取った部分の半フェルトを裏返して正方形の外側に置きます。この色つき半フェルトを大きな白い半フェルトの上に置き、全体でフェ ルトに作りあげました。
みんなの作品を大きな垂れ幕に縫い付け、作者の名前を日本語と英語で書いて展示します。モードさんとクリスさんもご自身で日本語と英語で名前を書きました。お二人は「初めて日本語を書きました」と、大喜びでした。
ワークショップもこれで5回目です。モードさんとクリスさんの作品展示のアイデアも固まってきました。ワークショップの作品を貼り付ける「障子」も出来あがってきました。あと2週間で作品を仕上げなくてはと、頑張っています。
上越日豪協会会長 近藤芳一
2010年6月19日
2回目のフェルトワークショップが終わりました。
今回は、当協会から2名、また浦田の小学生10名とその保護者が参加してく れました。実際にフェルト作りをされなかった方も含めて総勢23名! そして、子どもがいるといないとでは場の雰囲気も前回とは大違い。
モー ドさんとクリスさんは作業をしながら、「笑いカワセミが古いユーカリの木に止まり~~~」という豪州の歌を披露されたり、小学生のテーブルではALTのピーターさんが子どもたちと一緒に英語で50までカウントアップしたり。50を言い終わるとみんなで拍手喝采、パチパチパチ!
プチプチを敷いたテーブルに、完成間近のフェルトを丸めて投げるときには、「お母さん、今こそ普段のうっぷんを晴らすときだよ!」「アハハハ、そうだね。エーイ、コノー!」そんなことを言いながら、大いに盛り上がり、一粒で2度も、3度もおいしい ワークショップとなりました。
以 下、参加してくれた児童の感想です。
- 「難しかった。」(小6)
- 「初めて作ったけど、たくさんの工程があって難しかったけど、楽しかった。」(小5)
- 「楽しかった。」(小3)
- 「初めて作った。楽し かった。」(小1)
- 「作るのは意外と難しかった。水をいっぱい使ったけど、楽しかった。」(小4)
- 「ちょっと難しかった。」(小1)
- 「さかさまになったりしたけど、きれいにできたので嬉しかった。」(小3)
2週間後、また参加してくれると約束して子どもたち、保護者の皆さんと別れました。私にとっても、今日はとっても楽しい日でした。
上越日豪協会会長 近藤芳一
2010年6月12日
第1回目のモードさんのフェルトワークショップに行ってきました。多くの人が会場を間違えて、オーストラリアハウス へ行ってしまったとのこと。1時過ぎあたりからそこそこ人が集まり始めました。とはいえ、講師を入れて総勢12-13名くらい。1回目としてはこんなものでしょうか。次回は子供たちも参加してくれるそうです。
意外とフェルト作りは簡単です。ただし、これにデザイン要素を加えると難しくなるのかもしれません。次回(6月19日)も今回と同じことをする予定ですので、初めてフェルトを作られる方も大丈夫。フェルトの写真がありますが、My first feltです。次回も午後1時から、十日町浦田克雪管理センターです(参加費無料)。
午後1時から3時までワークショップ。その後、関係者が残って、これからどのようにワークショップを展開していくか検討しました。日英両国語で白熱の議論。そのあと、最後まで残った日豪英米6名で雑談に興じ、気がついたら5時を過ぎていました。ちなみに6人は、フェルト作家Maude Bath(豪)、Chris Tugwell(英)、十日町CIRのCameron Chien(米)、ALTのPeter Carnell(豪)、まつだい農舞台職員(日)と私です。
2時間かけて作成した今後のカリキュラムは次の通り。
6月19日: フェルトの話、作り方。実際にフェルトを作ってみよう。
7月3日: フェルト作り。フェルトのデザインを紙に描いてみよう。
7月10日: フェルトを作って、四角形に切り抜いてみよう。
7月17日: フェルト作り、。フェルトのデザインを紙に描いてみよう。(2回目)
7月24日: フェルトを作って、四角形に切り抜いてみよう。(2回目)
7月31日: 障子に作品を入れてみよう。小さなフェルトを大きなキルトにしよう。
8月1日から8月31日: 作品展示(十日町市浦田克雪管理センターにて)
今日の通訳で慌てた単語は、"scale"です。「うろこ」という意味ですが、フェルトの原料となる羊毛の表面にあるうろこ状のこと。これがあるので、動物の毛なら何でもフェルトになるのだそうです。もう一つは"Full"という動詞で、意味は 「縮ませる」。それにしても豪英米国人の英語はとてもわかりやすく、あの豪訛りが聞けないのは寂しい限りでした。では。
モード・バース
2010年6月7日
現在、フェルトのワークショップ・シリーズを企画中。8000年以上前から利用されてきたフェルト。どこにでもある材料の食器洗い用洗剤と水、海苔巻き用のすだれを使って、年齢を問わず、誰にでも作れて、楽しんでいただけるワークショップ。こんなブレスレットやブローチ、ブックカバーが出来ます。会場は浦田地区克雪センターを予定、日程はただ今調整中。後日お知らせします。浦田地区や近隣の皆様、是非ご参加下さい。 (ワークショップ日程決定。6月12日スタート。スケジュールはこちら。)
そしてワークショップを通じて、創作興味と意欲が湧いた方、是非、展覧会の作品も一緒に制作しませんか。お待ちしています。
写真: Malcolm Downes
クリス・タグウエル
2010年6月7日
歓迎会
到着以来、忙しい日々が続いている。まつだい農舞台の沙織さんが駅に出迎えてくれた。三年に一度の芸術祭の主催団体のひとつである同文化村センターに勤める沙織さんは通訳をはじめ、滞在中の私達の心強い応援メンバーだ。
まつだい農舞台は、ほくほく線まつだい駅と連結した「まつだい雪国農耕文化村センター」と、その南側に広がる田畑、森林、遊歩道、そしてアートを内包した里山(フィールドミュージアム)の総称。ギャラリー・シアター・レストラン・ショップ・音響設備を備えた複合文化施設だ。
駅でレンタカーを受け取り、送っておいた荷物を取りに農舞台へ。オーストラリア・ハウスで荷物を下ろし、一段落。ハウスはとても大きく、写真で見たとおり。そうじが必要だ。田んぼに囲まれ、カエルがたくさん。窓からカワセミと蛇を発見。毒は持っていないと確認済み。
着替えのみ済ませ、すぐに浦田協議会の方たちとの夕食会へ。たくさんのおいしいお酒と料理とスピーチ。ここは日本一の酒どころ。地元の方々によると、一番おいしい酒は外へは出さないそうだ。なるほど、この夜の酒も最高だった。浦田地区は小さなコミュニティーで、私たちを暖かく、親切に迎えてくれた。感謝。これからどうぞよろしくお願いします。
先週の水曜日には、十日町市長を表敬訪問。モードの作品をお見せし、滞在制作について説明する機会をいただいた。日豪交流を表すオーストラリアの羊毛と日本の絹を融合した作品作りに耳をかたむけていただいた。興奮のあまり、持参したお土産を渡し忘れた!
モードは地元紙からすでに3つの取材を受け、あたふたしているが、親切な方々ばかり。数日間は静かな日が過ごせそうなので、その間に再度、力を取り戻し、ワークショップ開催に向け、頑張っていきたい。沙織さんの活躍は素晴らしく、小学校の近くの克雪センターにワークショップの会場を見つけてくれた。
クリス・タグウェル
2010年6月5日
東京在住の組紐アーティストであるモードの友人と再会を喜び合い、路線地図を片手にオーストラリア大使館を訪れたりと、東京の友人宅で数日間を過ごした後、ついに浦田地区のオーストラリア・ハウスに到着。
築100年のオーストラリア・ハウスへと通じる急な坂道は、道幅狭く、車で通るのに初めの数回はドキドキものだった。このプロジェクトが始まる前は、長い間、空家だったそうで、床のきしみ音も豪快。それでもオーストラリアの自宅で出発準備を始めてから、ついに落ち着くことができた。滞在制作のための材料で、来日時はすごい手荷物。スーツケースはパンパン。その荷物も東京からは宅配便で送り、身軽に到着。オーストラリアにはない宅配便のシステムに感心しきり。
天候は良い日が続いている。気温は20度前後。地区では今、田植えのシーズン。田んぼのあぜ道には黄色と紫のあやめがとてもきれいだ。地元の方の話では、あと数週間で梅雨が始まるそうだ。