イベント情報
楽天団・アボリジニ現代戯曲公演「ドリーマーズ」
2005年9月28日 ~ 2005年10月2日
オーストラリアの戯曲を数多く日本に紹介している演劇企画集団・楽天団。今回は演出家ウェズリー・イノックを共同演出に迎え、都会で暮らすアボリジニの一家の物語「ドリーマーズ」を日本語で上演します。アボリジニ社会に演劇を広めた劇作家ジャック・デーヴィスの代表作です。
時は1980年代、舞台はオーストラリア、パースの郊外。貧困、警察からの嫌がらせ、投獄など、都市での過酷で荒んだ暮らしを送る典型的なアボリジニの家族、ウォリッチ一家。家族の一員であるウォルじいさんが病のために亡くなる数日の間に、都会暮らしの中でも忘れずにいたアボリジニの生き様と言葉が夢のように立ち現れます。そしてその精神は、姪であるドリーの中に引き継がれていく…。
かつてジャック・デーヴィス自らが演じたアボリジニの老人ウォル役に「元祖演劇の素いき座」のベテラン土井通肇。その姪でウォルの精神を受け継いでいくドリー役に元唐組で、前回の楽天団公「レイディアンス」で強烈な印象を残した桜井ひとみ。ドリーの夫で酒に溺れ自分を見失いそうなロイに「個人企画集団*ガマ発動期」の蒲公仁。彼らの娘ミーナに舞台芸術学院出身劇団「無機王」のメンバーで、モダンスイマーズなどへの客演でも知られる中島佳子など、今回もプロデュース公演ならではの個性的な俳優が集まりました。
初日の上演後にはウェズリー・イノックを迎えてのアフタートークも開催予定。彼を共同演出に迎えることで、日本語による上演の中にアボリジニの伝統的なダンス・音楽が融合し、アボリジニの精神世界をより身近に感じることができるでしょう。
アーティスト
Wesley Enoch
1969年ストラドーブローク島(クイーンズ州ブリズベンの東方にある)出身の両親の間に長男として生まれる。1994年から97年にかけて芸術監督を担当した先住民劇団「クーエンバ・ジャダラ」で手掛けた「嘆きの七段階」が好評を博し、その後全国ツアーや海外公演が数多く行われました。同作品は90年代を代表する先住民演劇作品の一つとして数えられ、学校教育の教材としても扱われています。また1998年に、プレイボックス・シアターで「ストールン」を演出し高い評価を受けました。昨年まではアボリジニ劇団「ilbijeri」の芸術監督を務め、現在はオーストラリアで最も注目される演出家として各方面で活躍しています。
Ilbijerri Aboriginal and Torres Strait Islander Theatre Co-op
演劇企画集団・楽天団
演劇企画集団・楽天団は、日本では未紹介の優れた海外の演劇人、特に小数民族の演劇人との共同創作を数多く行ってきました。2001年のカナダ演劇祭ではカナダ先住民作家との共同創作、2002年からはオーストラリア・アボリジニ現代戯曲の連続上演などを実施して異文化、異ジャンルとの交流、出会いによる新しい演劇創造をめざしています。
日時 |
2005年9月28日 ~ 2005年10月2日 2005年9月28日(水) 7pm |
---|---|
会場 |
中野・スタジオあくとれ 中野区中野2-11-2 |
料金 |
前売3000円(当日3200円) 学生2500円 ※日時指定・定員制 |
問合せ |
オフィス・ムベ 電話番号: 03-3384-3495 ウェブサイト: http://actre.hp.infoseek.co.jp メールアドレス: Officemube@aol.com |
その他情報 |
---|
「ストールン」「嘆きの七段階」(2002年) |
本イベントのご感想をお待ちしています。