イベント情報

オーストラリア at 第3回恵比寿映像祭

2011年2月18日 ～ 2011年2月27日

今年で3回目を迎える恵比寿映像祭「yebizo」。東京都写真美術館を会場に、映像をめぐる過去／現在／未来を問う新しい映像祭としてその存在感が年々増してきています。

昨年のカンヌ映画祭でパルム・ドールを受賞したタイのアピチャッポン・ウィーラセタクンやチェコアニメの巨匠ヤン・シュヴァンクマイエルの作品と共に、オーストラリアより現実の時空を歪める美しい映像作品で話題を呼ぶアーティスト、Daniel Crooksが参加。作品「スタティック no.11（走る男）」の展示に加え、2月19日(土)にはラウンジトーク（逐次通訳付）も開催されます。

また「南南東に進路を取れ オーストラリア、ニュージーランド特集」と題して、両国の最新アート映像が特集上映されます。人里離れた場所を移動する人々の旅をテーマにした作品で知られるSJ Ramirや、オーストラリアを代表する現代アーティスト、Patricia Piccininiの作品など、普段なかなか触れることのできないオーストラリアのアート映像の最前線が紹介されます。

「ファウンド・メモリーズ〜引用と参照〜」と題した、何かを引用することによる映像表現の特集上映では、オーストラリアの映像作家Tracey MoffattとGary Hillbergによる「マザー」と「アザー」の2本が上映されます。ハリウッド映画における母親のイメージの引用で綴られる「マザー」。"フェアユース"の概念がまだ広く普及していない日本で、これらの作品はどのように受け止められるのでしょうか。

さらに美術館の外、恵比寿ガーデンプレイスの中心にあるパブリック・スペース「センター広場」をジャックして行われるオフサイト展示では、東京を拠点に活動するオーストラリア出身アーティストDanielle Wildeとウルグアイ生まれのメディア・アーティストAlvaro Cassinelliによる最新プロジェクト「見えないスカートと想像上のものたち」が展示されます。二人のアーティストが自身の活動について話し、実際の装置を用いたデモンストレーション行うイベントも開催予定です。

まさに現代の映像表現の最先端に触れることのできる貴重な機会。ぜひ足をお運び下さい。

Daniel Crooks

1973年、ニュージーランド、ヘイスティングス生まれ。メルボルン在住。Victorian College for the Arts(VCA) のTV・映像学科を卒業後、Auckland Institute of Technologyで修士号を取得したCrooksは、1997年にオーストラリアカウンシルの助成を受けRoyal Melbourne Institute of Technologyでモーションコントロールを研究。オーストラ リアだけでなく、ヨーロッパ、アメリカ、アジアで作品を発表するほか、2004年にはオランダ・アムステルダムのライクスアカデミー、2005年にはロンドンにて滞在制作を行うなど、国際的に活躍。日本でも2006年に東京・大阪でその作品が紹介されました。現実のイメージをひきのばしたり、 ひずませることで表現される複雑で美しい時間を再構成し作品へと仕上げていきます。

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