イベント情報
「Outdooring」写真展
2005年2月25日 ~ 2005年3月22日
「Outdooring」は6人のオーストラリア人アーティストによるこの写真展では古典的かつ文化的には飽和点に達しているともいえる主題を敢えて手段として利用し彼らの概念「Landscape風景」を描き出している。「Outdooring」にて提示される「風景」は従来の「風景画」ではなく、自然と文化との複雑な交錯の探求であると言える。この相互作用は「Outdooring」というタイトルに比喩的に表されている。
参加アーティストは皆、ミディアムフォーマット以上のカメラを使って撮影しているため、一回の撮影で取れる枚数や撮影行為、撮影行動そのものの範囲に制限が設けられる。したがって、「観ること」、「思考すること」に費やされる時間が必然的に長くなり、これが概念的かつ実質的な「Outdooring」のコンセプトを形成している。
6人のアーティストはそれぞれオーストラリアの大学または大学院を卒業しており、現代オーストラリアのコンテンポラリーアートシーンにおいて新進気鋭の作家達として大きな期待が寄せられており、また国際的なエキシビジョンやさまざまなアートアワードで受賞経験がある。 今回の展示会ではオーストラリア、日本、そして中国で撮影されたカラー写真を展示される。これら作品を通じてオーストラリアの新人アーティスト及び現代オーストラリア フォト メディア アート シーンへの造詣を深めて頂く事を切に希望する。
Simon Cuthbert
は1983年から多くの作品を作り続けてきた多作な写真家である。これまで撮影で中国、米国、日本、そしてヨーロッパ各地を訪れており、現在は故郷タスマニアのタスマニア美術館において作品を創り続けている。またキュレ?タ?としては「Pivot V About Photography」及び「F :Divergent Abstraction and the Photographic Project」という展示会に参加している。彼は写真というメディアとそのテクニックを自由に操り、近年の作品では写真を通じてユートピアとアルカディカ(=理想郷)の非完全性を露呈する試みを行っている。
Simon Cuthbert
Simon Cuthbertは昨年 Gold coast Ulrick Schubert Photographic Art Awardにて推賞されている。
Kristian Haggblom
Kristian Haggblomの作品はオーストラリア及び現在住んでいる日本 で撮影されている。都市とランダスケープを並列に並べることによって成立する彼の作品は文化と自然の相互作用の探求であり、これらの結びつきが将来どのように分岐する可能性があるのかという疑問を我々に投げかけている。Kristian Haggblom は2003年Energex Arbour Contemporary Art Prize で最終審査に残り、2005年にオーストラリアで開催される 「PaperBridges」展にコーディネーターとして参加している。この展示会にはオーストラリアと日本からそれぞれ三人のア?ティストが参加、出展する。
Siri Hayes
Siri Hayes の作品は人々の何気ない行動や都市空間の片隅にある普段見過ごしがちなイメージに意味を与えている。作品に写る 「風景」はその中に忽然と存在する「小さな物、または者」によってより強烈なインテンシティが加味されている。2004年にはオーストラリア、韓国基金からの助成金を受け、作品製作で韓国及び日本を訪れている。また同年Benalla Regional Art Gallery / Victoria にて個展を開き、La Trobe Acquisitive Art Prize受賞という栄誉にも輝いている。
Paul Knights
Paul Knightsは2004年、Centre for Contemporary Photographyにて「Photographis」というシンプルなタイトルの個展を開催している。しかしその作品群はその控えめなタイトルとは対照的に極めて複雑なものであった。彼の写真に写る「階段」や「カーテン」は観る者に「その向こう側にある何か」を予感させる。Paul Knightsはオーストラリアの主要グループ展の多くに参加している他、近年撮影で香港を訪れている。
Andrew MacLaughlin
Andrew MacLaughlinは2000年、Australia Centre of Photography Photo Technica New Australia Photo Artist Of The Yearを受賞している。彼の作品は日常的な郊外の風景に神秘性や脅威を与えることで観る者に「異化」を体験させ、我々の記憶を集めて創りあげられた「瞬間」を捉えようとしている。1998年からまとめられた作品は全て無題であり、古い技法とマルチメディアとの関わりから生まれた新しい技法の両方が垣間見られる。
Selina Ou
Selina Ouはここ数年オーストラリアのコンテンポラリーアートシーンで目覚ましい活躍をしている。おそらくこれは彼女がドキュメントした無意味なコマーシャルや、エンターテイメントの空間を見るものが記憶の中で確認できるからであろう。これらテーマは彼女の作品の多くに見られるが、多くの場合、その主題を取り巻く環境こそがむしろ多くを語っていると言えるかもしれない。Selina Ouは2003年、Hobart City City Art Prizeを受賞し、2005年2月から5月までオーストラリアカウンシル東京の研修生としてアーティストレジデンスのプログラムに参加予定である。
写真展 | |
---|---|
日時 |
2005年2月25日 ~ 2005年3月22日 水・木曜閉展 |
会場 |
千空間 151-0053 |
問合せ |
電話番号: 03-5350-8330 メールアドレス: kabom1@hotmail.com |
本イベントのご感想をお待ちしています。