ザ・ドリーミング・フェスティバル2009

Wesley Enoch　ウェズリー・イノック

1969年ストラドーブローク島(クイーンズ州ブリズベンの東方)出身の両親の元に長男として生まれる。1994年から97年にかけて芸術監督を担当した先住民劇団「クーエンバ・ジャダラ」で手掛けた「嘆きの七段階」が好評を博し、全国ツアーや海外公演も数多く行われ、90年代を代表する先住民演劇作品の一つと数えられている。

その後、クィーンズランド・シドニー・カンパニー、シドニー・シアター・カンパニーの監督を経て、現在はシドニーズ・カンパニー・B　(Sydney's Company B )の芸術監督を務める。「ストールン」(Stolen) 、「ドリーマーズ」(The Dreamers)、「サファイア」(The Sapphires) 、レインボーズ・エンド(Rainbow's End) 、「バイティング・バック」(Bitin' Back )など、数多くの作品を手がけ、2005年には「クッキーズ・テーブル」(Cookie's Table)で権威あるパトリック・ホワイト作家賞(Patrick White Playwrights' Award)を受賞。その他の受賞歴も多く、オーストラリアで最も注目される演出家・劇作家の一人として、現在各方面で活躍している。

楽天団ｘウェズリー・イノック公演「クッキーズ・テーブル」

Rachel Maza レイチェル・マザ

トレス海峡島出身。三世代にわたり俳優の家庭に生まれる。西オーストラリア演劇学校(the Western Australian Academy of Performing Arts)を1999年に卒業後、映画、テレビ、ラジオで活躍。

主な出演映画には「ラディアンス」(Radiance)、「コーズィ」(Cosi)、「ブラッド・アンド・アッシュ」(Blood and Ash)、テレビ番組でも「シー・チャンジ」(Sea Change)、「スティンジャーズ 」(Stingers)、「マーシャル・ロー」(Marshall Law)などに出演。

日本でも公開された映画『裸足の1500マイル』(原題Rabbit Proof Fence)のABCラジオ版のナレーションも努めた。2002年には「ホーリー・デイ」(Holy Day)で、グリーン・ルーム賞(Green Room Award)の最優秀主演女優賞を受賞している。

The Black Arm Band ホームページ

Rhoda Roberts　ローダ・ロバーツ

ドリーミング・フェスティバルの芸術監督。バンジャラング(Bundjalung)出身。先住民の芸術・文化の紹介に情熱を注ぎ、各方面で活躍している。

ドリーミング・フェスティバルの芸術監督を初め、1997年のシドニー・ドリーミング、2000年シドニー・オリンピック開会式、2003年ラグビー・ワールドカップ、2008年シドニー大晦日イベントなど、数多くの著名な舞台で、芸術監督、クリエーティブ・ディレクターを務めている。

女優、プロテューサー、監督であるロバーツ氏は、舞台、映画、テレビ、ラジオ界でもアドバイザーであり、現在、アボリジニ・オーストラリア観光局(Indigenous Tourism Australia)、ドリーミング・フェスティバル、オーストラリア国際文化カウンシル (Australia International Cultural Council)の理事も努めている。

Louis Nowra ルイス・ナウラ

「ページ・エイト」(デビット・ペイジ共著)、ボイス家三部作の「ウーマンズ・アイズ」、「ゴールデン・エイジ」、「レイディアンス」、「クロウ」など、多数の作品で知られる著名な劇作家。テレビの脚本やノン・フィクションの作品も手がけ、数々の賞に輝いている。メルボルン生まれ。現在はシドニー在住。

ルイス・ナウラ原作　楽天団公演「ウーマンズ・アイズ」

Lydia Miller リディア・ミラー

オーストラリア・カウンシル　アボリジニ・トレス海峡島しょ民芸術委員会　エグゼクティブ・ディレクター。

クィーンズランド北部ククヤランジ(Kuku Yalanji)出身のミラーは、役者、芸術監督、プロデューサー、実務や広報、ディレクターとして、豊富な経験を重ね、国立アボリジナル劇場財団を共同で立ち上げたほか、先住民芸術支援の全国組織やバンガラ・ダンス・シアター、クィーンズランド先住民芸術・マーケット事務局の理事も勤める。かつてはユネスコのオーストラリア・コミッショナーや、オーストラリア映画・テレビ・ラジオ学校の理事を歴任。

女優としては、「カプリコーニア」(Capricornia)、「Diary of a Madman」、「レイディアンス」(Radiance)、「Corporate Vibes」などの公演で全国ツアーを行い、また「Cherry Pickers」では監督、ナンバンダ先住民芸術フェスティバルでは芸術監督、ドリーミング・フェスティバルではプロジェクト・コーディネーター、第3回アボリジニ・トレス海峡島しょ民全国劇作家会議ではプロデューサーを務めた。またアジア・パシフィック映画祭からは、「Deadly」での演技で最優秀助演女優賞を受賞している。