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特集記事 - プレゼンテーション at 東京国際芸術見本市2005

ダリル・バックリー:現代音楽グループELISION Ensembleアーティスティック・ディレクター

2005年9月15日

プレゼンテーション at 東京国際芸術見本市2005

Daryl Buckley

オーストラリアの現代音楽は、非常に多岐にわたっています。現在の世界的な潮流から影響を受け、多くの点を共有しているのです。その活動には、多くの様々な場所におけるコンサートからパフォーマンスまで、より伝統的な楽器を使った新しい技術や音を追求した実験的なものから、新テクノロジーを利用した全く新しい音楽の追求まで含まれます。アーティストの作品が文化面でのハイブリッド性や、パフォーマンス自体の性質、舞台の選定を通じて生み出されている点も重要です。

音楽の多分野性追求はひとつの大きな傾向であり、この点は、即興音楽とよりフォーマルな楽譜に沿った作品の両方を手がける若手作曲家・演奏者の台頭がめざましいことからもうかがえます。彼らは両方の作業を、自らの創作活動に影響を与える創造的実験と捉えています。

オーストラリアにおけるヨーロッパ系人口は、よりアジア地域に深い関心を示すようになり、同時にオーストラリア先住民や彼らのコミュニティ、アーティストとの対話により注目する傾向が高まってきたようです。オーストラリアン・アート・オーケストラ等は、奥地にある彼らのコミュニティで彼らと共に過ごすという試みを創作活動の一環として行っています。

ELISIONもまたこうした傾向の影響を受けており、さまざまな様式の実験的音楽を生み出しています。インスタレーション・パフォーマンスの作品や、多岐にわたるメディア・視覚アーティストとの共演によるプロジェクト等です。

ELISION Ensembleの主なプロジェクト

Haft Peikar

HAFT PEIKAR

神秘的なイスラムの宗派であるスーフィの瞑想詩を土台にしています。演奏は使われてない工場で14時間行われます。演奏者は目隠しされ、氷で出来たオーボエを楽器に使用するというユニークな手法が採用されています。


Haft Peikar

TULP

舞台の中央に観客を座らせ、医学とアートを合流させるという異色の試みです。レンブラントの作品に着想を得たもので、医療に関連する一般市民へのインタビューを下に構成された音楽が舞台に展開されます。

"TULP"についてはELISION EnsemblのHPからより詳しくご覧頂けます。


Haft Peikar

Sight and Sound of a Storm in Sky Country

先住民の視覚アーティストらのコラボレーションで、映像やエレクトロニクスが活用されています。

"Sight and Sound of a Storm in Sky Country"については、 ELISION EnsemblのHPからより詳しくご覧頂けます。


Haft Peikar

Moon Spirit Feasting Opera

文化的にハイブリッドな作品で、作り手のマレーシアでの幼少期の経験を基にした祭儀的なストリート・オペラです。

"Moon Spirit Feasting Opera"については、ELISION EnsemblのHPからより詳しくご覧頂けます。


ダリル・バックリープロフィール

ダリル・バックリー氏はオーストラリアを代表する現代音楽グループELISION Ensembleのアーティスティック・ディレクターである。彼の指揮の下、ELISIONは、現代オペラ、インスタレーション、即興やエレクトロニック・ミュージックに係る画期的な活動を行い、日本の埼玉芸術劇場を含む16ものの海外公演も行ってきている。

ELISION Ensemble
www.elision.org.au