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8.多民族・多文化に即した行政上の対応
  1972年に多民族・多文化主義政策が確立されてから、歴代の政府はオーストラリア社会に住む様々な民族グループのために各種の政府によるサービスを行ないながら、絶え間なく多様な文化を受け入れ続けてきました。これらのサービスには多言語放送メディアや電話による通訳・翻訳サービスもそのひとつです。オーストラリアにはラジオやテレビの多言語・多文化放送局があり、ギリシャ語を始め、イタリア語、中国語、日本語、トルコ語、フランス語等、それぞれの民族グループで使用される多様な言語の番組が放送されています。内陸部でも、先住民言語を話すアボリジニが多い地域では専用のラジオ・テレビ番組があります。
 
  オーストラリアは実に多様な文化を内在する社会となり、現在、人種による差別は法律で禁じられています。
 
オーストラリア一世と二世の出生国別人口(1996年) (単位:千人)
国名 一世人口(a) 二世人口 合計
イギリス及びアイルランド 1,072.6 1,444.5 2,517.0
イタリア 238.2 333.9 572.1
ニュージーランド 291.4 200.0 491.4
前ユーゴスラビア社会主義連邦共和国 175.4 131.3 306.7
ギリシャ 126.5 153.9 280.5
ドイツ 110.3 139.3 249.6
オランダ 87.9 142.5 230.4
ベトナム 151.1 46.8 197.8
中国 111.0 40.2 151.2
その他 1,537.5 733.1 2,270.6
合計 3,901.9 3,365.5 7,267.4
(a)一世人口に関しては5歳未満の子供と出生国の届出のない者は除く
※出典:オーストラリア連邦統計局資料「オーストラリア2003年年鑑/133頁」、AGPS, Canberra
 
第二言語としての英語
  オーストラリアは英語を母国語としない国民の割合がかなり高く、そのため学校教育の場では、そのような生徒を対象に専用の教師による英語の授業が行なわれています。また社会人向けのコースも開かれ、勤務時間後の受講も可能です。その他に、ボランティアによる家庭教師派遣の制度もあり、老齢者や育児に追われる母親など外出の容易ではない人々にも英語の授業が受けられるようになっています。
 
  移民の子供も言語面などで特別な補助が必要です。まず重要なのは、他の子供と比較して不利にならないように英語力を発達させることです。ほとんどの学校では、英語を母国語としない生徒のための特別な補助があります。また文化的な理由から、移民の子供たちが自分の出身国の言葉を維持、勉強する機会を持つことも大切です。このため、ある特定の民族が集中して住んでいる地域では、地元の学校でその民族の言葉を勉強できるようになっているところがあります。そうでない場合には、生徒は通信教育で勉強することができ、また卒業試験では、膨大な数に及ぶ外国語教科から試験科目を選ぶことができます。
 
家族間の会話に英語以外を使用する国民の数とその総人口占有率、
及びそれらの国民のうちオーストラリアで出生した者の割合(2001年)
言語 男性
(千人)
女性
(千人)
合計
(千人)
総人口占有率
(%)
オーストラリアで出
生した者の割合(%)
イタリア語 175.4 178.2 353.6 2.0 42.7
ギリシャ語 131.8 132.0 263.7 1.5 50.9
広東語 108.2 117.1 225.3 1.3 20.0
アラビア語 108.7 100.6 209.3 1.2 43.2
ベトナム語 86.1 88.1 174.2 1.0 25.5
北京語 67.0 72.2 139.3 0.8 12.2
スペイン語 45.2 48.4 93.6 0.5 22.7
タガログ語 30.8 48.1 78.9 0.4 8.8
ドイツ語 35.7 40.8 76.4 0.4 19.4
マケドニア語 36.6 35.4 72.0 0.4 38.6
クロアチア語 35.2 34.6 69.9 0.4 34.0
ポーランド語 27.1 31.9 59.1 0.3 20.0
アボリジニ語 25.1 25.9 51.0 0.3 99.6
トルコ語 25.7 25.0 50.7 0.3 39.7
セルビア語 24.8 24.4 49.2 0.3 22.1
インド語 24.4 23.4 47.8 0.3 13.5
マルタ語 20.5 20.9 41.4 0.2 28.7
オランダ語 18.3 21.9 41.2 0.2 14.6
他言語 352.4 368.5 720.9 4.0 19.1
合計 1,378.9 1,437.6 2,816.5 15.8 29.5
使用言語の届出のない者は除く
※出典:オーストラリア連邦統計局資料「オーストラリア2003年年鑑/146頁」、AGPS, Canberra
 
多文化社会における教育
  オーストラリアの国民には、いろいろな民族出身の人が含まれ、その出身国の数は200か国以上に及びます。このような多文化社会では、異なる民族出身で異なる言語や宗教をもつ人々が、人種差別の恐れを感じることなく、共に生活し、働ける社会環境であることが大切です。
 
  オーストラリアでは、異なる文化をもつ人々が平和に共存できるようにする教育は学校から始まります。いろいろな民族出身の子供達が同じ学校で勉強しているため、学校は、異なる民族グループの間でお互いを受け入れ、尊重するという姿勢や態度を養う機会に恵まれています。ほとんどの学校では、これは道徳のような授業を通じて教えられるのではなく、すべての教科に通じる哲学として、根本的な教育方針となっています。
 
  偏見は異なる文化的価値や行動について無知であったり、あるいはそれを固定的に、単純化してとらえてしまうことからよく生じます。人々の違いについての理解を深めると、通常、自分と違う人々を個人として尊重する態度が生まれます。そこで、学校では、各生徒が自分自身の中にある特別な文化的価値や態度、信仰を見きわめ、それを善悪で判断するのではなく、それらが本来の自分を形作るものであるということを理解するように指導します。生徒は自分と異なる文化をもつ人々と効果的に意思疎通をする力を身につけるだけでなく、自尊心を養うためには民族的アイデンティティをしっかりもつことが重要であることを理解するようになります。
 
  オーストラリアでは英語が公用語として使われ、イギリスからの文化的価値や、キリスト教的伝統を受け継いだ社会に、多くの異なる民族的背景をもつオーストラリア人が共に生活していますが、彼らには、自分の言語や宗教、文化的伝統を維持する権利があります。
科学の授業
様々な人種のいるクラス風景化学の授業 / © Education Queensland International
 
  母国語を失うことは、自尊心を失う原因にもなるため、学校では、英語を母国語としない生徒のため、第2言語としての英語を教えるだけでなく、生徒の母国語の学習も推奨しています。
 1. 人種民族の構成
 2. 先住民アボリジニ
 3. イギリス植民地設立
 4. 移民社会の歴史
 5. 白豪主義を乗越えて
 6. 多民族・多文化国家
 7. 市民権
 8. 多民族・多文化に即した行政上の対応
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