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変化に富んだ気候や地形、植生によって、動物も多様に進化・適応をとげました。カンガルー一種を例にあげても、内陸平地部のアカカンガルー、岩の多い丘陵斜面に棲息(せいそく)するイワワラビー、北部熱帯地域のキノボリカンガルーと様々です。
奇妙なことに、オーストラリアの生物相は近隣のアジアより、むしろ南アメリカのそれに類似性が多く見出されますが、これは数千万年前、オーストラリアと南アメリカが陸続きであったことによります。
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赤カンガルー / © Australian Embassy, Tokyo |
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木登りカンガルー / © Australian Embassy, Tokyo |
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大陸が約6000万年にわたって孤立していたことから、ここに棲息(せいそく)する動植物の種にも独特なものが多く見られます。オーストラリアの哺乳類(ほにゅうるい)には、世界有数の古代哺乳動物に数えられている単孔類動物と有袋動物が含まれます。
カンガルーやコアラ、フクロネズミなどの有袋動物は、子が発育不完全の状態で生まれ、母親の育児嚢(いくじのう)で育つことで他の哺乳動物とは異なります。オーストラリアで見られる有袋類は、そのほとんどがこの大陸だけに棲息しています。
単孔類に分類されるカモノハシやハリモグラなども、生態において他の哺乳類とは大きな差があります。その発生が古代までさかのぼることから生きた化石とも言われ、鳥類や爬虫類(はちゅうるい)、魚類、哺乳動物、胎生動物などのそれぞれに見られる性質を合わせ持っています。単孔類動物は卵生(らんせい)ですが、他の哺乳類同様、柔毛を持った温血の脊椎動物(せきついどうぶつ)で、空気呼吸をし、しかも母乳で子を育てます。
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コアラ / © Australian Tourist
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カモノハシ / © Australian Tourist
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ハリモグラ / © Australian Tourist
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